>>>12 WWOOF vol.4 ”最低限の人間らしい生活から学ぶ、生きるための本質”

 

こんにちは。

 

いよいよNZ生活も佳境を迎え、残り1ヶ月となりました。

 

NZに来て早、1年と3ヶ月。たくさんの楽しい思い出と学びが有り、

 

人生でも大きな1年となりました。

 

 

その最後を締めくくる農業ボランティア生活にも慣れ、特に今回の

 

場所で経験したことはとても大きなものでした。

 

このような経験をしたくてこの生活をしているといっても過言ではない

 

まさに僕が求めていたもでした。

 

しかしそれは同時にとても辛く過酷でもう一生やりたくないとも

 

思います。笑

 

自分にとって重要な何かを得る時には痛みや辛さが伴う

 

本当にそう思いました。

 

挑戦した人しかわからないそんな境地を少しは勉強できたかな。

 

少しでも興味がある人は見てやってください。

 

 

”最低限の人間らしい生活から学ぶ、生きるための本質”

 

〜目次〜

(1)最低限の生活

(2)挑戦

(3)労働の対価をお金としない意味

(4)物事の本質

 

 

(1)最低限の生活

 

今回の体験の場所は山の中の木を伐採してできたスペース。

 

キャンピングスタイルを基本とし、人里離れた自然の中で広い敷地の

 

整備や除草、木の伐採など開発をお手伝いするのが僕の仕事。

 

インフラはもちろん整備されておらず、必要最低限のガスを町から

 

買ってくるくらいで日常の生活から何段階も生活レベルを落としたような

 

そんな生活を1週間しました。

 

電波もろくになければ、洗濯機もない。毎日衣類を手洗いします。

 

おばあさんは川へ洗濯に。のレベルです。

 

どんな生活かを軽く写真とともに説明していきます。

 

 

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仕切りなしでむき出しのシャワー

 

付けてみましたと言わんばかりのシャワーはこんな感じ。プライバシーとかもう

 

そういう話ではない。笑 蚊がすごく、初日、裸でシャワーを浴びたら大変なことに

 

なったので、それ以降は服を着たまま浴びました。水圧は圧というかお湯が落ちてくる

 

という感じ。湯分も決められているので基本5分で浴びます。全くスッキリしない。

 

 

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生活水は川の水。 レモンティー?

 

生活水はレモンティーです。いや違う違う。ただの飲料水です。

 

飲んだら口の中がジャリジャリします。

 

雨の後は爽健美茶くらいの色になります。さすがにそれは飲みませんでしたが。

 

蛇口をひねったら綺麗な水が出てくることに感謝しなさいと言われてもそこに

 

なんの感情もなかったですが、今身に染みてその意味を理解しました。

 

 

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コンポスト(肥料用)トイレ。 要はボットン便所の下がただのバケツver

 

NZのトイレはウォシュレットがなくてーとか、冬が便座が冷たいなんてレベルではなく

 

水洗式ですらないコンポストトイレ。仕切りも適当なので人が前を通ったら

 

丸見えです。いやプライバシーよ。そして蓋を開けたら見たこともない数のハエが

 

パーティーをしています。ごめんなさい鳥肌が立ちますよね。でもね事実俺は

 

そこで用を足したんです。家のトイレって落ち着く場所とよく言いますが、

 

ここのトイレでは毎回如何に素早く終わらすかを考え、生活の中で嫌な時間の

 

一つでした。でも今では普通のトイレで流れてくれて、ハエがいないこと、

 

仕切りがあることに感謝できます。

 

 

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膨らみに膨らんだパスタ。基本食事はヴェジタリアン用

 

食事は基本肉や魚は有りません。自家農園の野菜や豆やパン、スープ、パスタといった

 

簡単で且つ味も質素なものが多いです。

 

1日日差しの強い中、5,6時間働いて身体中痛くて、腰なんかおじいちゃんレベル。

 

エネルギーを欲している体にヴェジタリアン料理は健康的ではあっても

 

僕にとってとても辛いことでした。幸いにも体調を崩すことはなかったです。

 

WWOFF生活の基本はヴェジタリアン料理なのでもう慣れましたが、やはり

 

疲れた体にエネルギーを吸収できないのは結構辛い。

 

今ではなんてない料理に感謝できる体になってます。笑

 

 

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伐採した木の中にいたなんかの幼虫をオリーブオイルでカラッと揚げて

 

木を伐採していると根っこのあたりにこんな感じの幼虫がたくさんいて

 

飼っている鶏たちの大好物です。ホストがそれを集めて持ち帰っていたので

 

鶏にあげるんだろなーと思っていたら、そのままキッチンに持っていき

 

油で揚げ始めました。嘘だろーーーさっきまで木の幹の中にいた芋虫たちが

 

あっという間に揚げられ、ポテチ感覚で食われています。

 

食べる?って言われて普通にNOって言いましたが、気づいたら食べてました。笑

 

味は揚げられた何かとしか表現できない無味で油の風味がするという感じ。

 

虫が無理だった僕が虫を食べる日がきました。めでたくはない←

 

あと写真はないですが、寝るところは埃だらけで4畳くらいの小屋に

 

カビたマットレスと明らかに洗ってないシーツとかけ布団。

 

寝袋に包まって寝ました。疲れなんて取れません。

 

 

生活はこんな感じ。写真からしてだいぶエグい生活だとお分りいただけるでしょう。

 

この生活で何を感じて学んだかというと、感謝と贅沢についてです。

 

簡単にどういうことか書きます。

 

 

◎感謝と贅沢

 

どの写真から見ても現代の人間の生活レベルとは思い難く、特に日本で何不自由なく

 

生きて来た僕にとっては今できる最低限の生活とも言えるものばかりです。

 

この体験を終えてすぐ一泊20ドルのバックパッカーに泊まった時に全てのインフラや

 

普通の生活レベルに無意識に感謝している自分がいたのです。

 

むしろ普段ならボロい宿だなとケチをつけるような宿なのに。

 

これには自分でも正直驚きました。無意識だったので自分が感謝していることに

 

最初は気がつきませんでした。トイレをして、シャワーを浴びているくらいで

 

ハッと久しぶりにリラックスしてシャワーを浴びれていることに感謝していて

 

尚且つめっちゃテンションが上がっている自分に気づいたんです。

 

人間って面白いですよね。

 

たった1週間でもそんな感情が湧くんです。

 

そしてその時に思ったのは生活レベルを落とせばいろんな当たり前に

 

感謝できる体は作れるということです。しかも結構簡単に、1週間くらいで。

 

何が言いたいかというと日本のような生活レベルの高い国では

 

自分を満たすものが飽和状態でどんどんお金をかけたり、いい生活を

 

しないと満足できなくなります。むしろある一定のレベルに生活がないと

 

ストレスを感じてします。例えば家のシャワーの水圧が弱くなって

 

お湯もろくに出なかったら、ふざけんなってなりますよね。

 

水道の水が濁ってたら、水道会社に連絡しなきゃとなりますよね。

 

当たり前のレベルが高すぎるということです。最低限の生活からしたら

 

何段階も上のレベルだとわかると思います。それはある意味素晴らしい

 

ことですが、同時に自分を苦しめることにもなります。

 

いい車を買いたい、いい家が欲しい、あのブランドの服が欲しい。

 

お金を費やすことに天井はありません。

 

これだけ働いてお金が手に入ったから、これを買おう。

 

見栄が人を狂わせ、またそれだけでは満たされなくなり、

 

ストレスを抱えて働き、お金を消費します。お金に取り憑かれると

 

なかなか厄介なのはみんなご承知。だが、やめられない。

 

知らずのうちに終わりのない地獄のゲームをしている感じでしょうか。

 

でもそれは日本で生まれ普通に生活してたら誰もがそのゲームに

 

参加してします。だから自分で意識してそのゲームから抜け出して

 

考えを改めたり、そのゲームを外から見ることが大切です。

 

僕が今やっていることはまさにそれです。

 

日本の社会に入らず、一旦抜け出して、日本の当たり前を客観視する。

 

そして次に当たり前のレベルを下げて生活をして

 

その中でいろんな考えを芽生えさせることです。

 

やっと今ここまで来ました。普通のことに感謝できる体を作りました。

 

贅沢な生活でなくても、自分を満たすことができます。安上がりな

 

男になりました。意味違うかな←

 

でもこれはそのうち薄れていくので意識して保ち続けなくてはいけません。

 

しかし1度経験したのでどのようなプロセスが必要かはわかっています。

 

それが経験の強みですよね。

 

 

(2)挑戦

 

でも冷静になんでこんな生活をわざわざ海外まで行ってしてんのこいつ頭大丈夫

 

って普通の人ならそう思うはず。まずほとんどのワーホリ留学をする日本人で

 

こんな生活を体験しに行く奴はいない。やってもまあ普通の農業体験。

 

都市部にずっといて海外ライフを満喫して旅行で色々巡るって人がほとんど。

 

てかそれがワーホリの醍醐味で正解だと思うし、物申したいわけじゃない。

 

 

だけど、人と同じことを海外に来てまでやるのは違うベーって考えてしまった

 

俺が選択したのがこの生活。しかもボランティア、1円ももらえない

 

普通ならこんだけ辛い肉体労働をしたんだから何千円かもらえると思うところ

 

1円ももらえない。まぁボランティアでもいいけど、しっかりとした寝るところと

 

しっかりとした食事は欲しい。それも叶わない。そんな生活。

 

事実普通どこのホストもこんな日本人が以前ここにいたよとかよく話してくれるが、

 

今回日本人の話は出なかったので特に日本人は選ばないとこだよなって認識しました。

 

 

でもこんな生活にある意味挑戦というか飛び込んで行って、たくさんのことを

 

得たことはその挑戦を決断したことの賜物だと思うんです。

 

しかも他の人にない、一味変わった経験や体験、そしてそれから得た考え方

 

そこには辛さや嫌なことがたくさんあるけど、終わった後に気づく

 

少しレベルアップした自分。それに変わる喜びはない。

 

 

長くなってしまうので、次回はもっと詳しく、どんな考え方やどんなことに

 

気づいたのかを書いていきたいと思います。

 

キーワードは働いてお金をもらわない感覚とか物事の本質の部分とか。

 

また見てね。では。